2008年5月18日日曜日

小角散乱実験二日目

本日の天候は、午前中から夕方まで晴れで、夜少し雨が降った。

小角散乱実験の二日目なので、土曜日だが朝から職場へ。夕べから臨界現象の測定をしているのだが、なかなか興味深い結果が得られている。実は今を去る事十数年前、臨界現象について研究した事がある。というか、それが僕がこの世界に入った最初のテーマである。学生だったからか、不勉強だったからか、当時は分かった様でよく分からない事も多かった臨界現象。今回、改めて見てみると、臨界現象は数ある物理現象の中でも美しい振る舞いをするものの代表格だろう。その臨界現象について、今までの僕の認識とは少し違う認識を持つ事が出来そうな結果で、実は結構興奮している。詳細は改めて解析が必要であろうが、S君の系はいろいろと面白いことが多い。

と言いつつ、実は6-7年前に今と同じ系を測定した事がある。その時はこの面白さに全く気がつかなかった。そのとき測定したデータは結局お蔵入りしてしまった。そして、今回実験して分かった事は、当時やった実験は、全く考えが浅くて、面白い所から離れて行く方向にしか実験していなかった事が分かった。そのとき少し違う事を考えていたら、もしかしたらその時にこの面白さに気がついたのかもしれない。でも、月日が経って、その同じ系をS君がアメリカまで持ってきてくれて、一緒に実験出来ている事に不思議さと面白さを感じている。

ところで、スピンエコーの実験も実は継続中である。そちらの方は、温度変化で長時間測定をかけていて、着々とデータが溜まっている。今日の夜には、少し条件を変えての測定を開始した。明日の夜には終了する。そしてその後は、別の試料を測定開始する予定である。

それにしても、今週は実験三昧であった。来週もしばらく続く。

最後に、今日の帰宅は午前1時30分頃だったのだが、帰る道々一つの不思議があった。バス停で、バスを待っているらしい男性が立っていた。こんな時間にバスがあるとはとても思えないのだが、彼はいったい何を待っていたのだろうか?

0 件のコメント: