2008年5月30日金曜日

次男の誕生日

今日は次男の5歳の誕生日。アメリカに来た当初は、まだ2歳だった。すぐに3歳になった彼は、超甘えん坊の人見知り君からいっぱしのお兄ちゃんになってきた。幼稚園に通い始めた頃は毎日泣き暮らしていたが、今では幼稚園が楽しくて仕方ないくらい立派になった。もちろん英語などさっぱり分からなかったはずだが、今では普通に会話をしている。子供の成長は早い。もうすぐ彼らは日本へ一時帰国し、日本の幼稚園や小学校に通う。夏が終わって帰ってきた頃にどう変わっているのかまた楽しみではある。

という事で、夕方早めに帰宅して、Momotaroへ寿司を食べに行った。寿司が船に乗って出てきたら、子供達は大喜びだった。でも、次男はあんまり寿司を食べなかった。残念。

さて、今日の仕事は、午前中、自分の小角散乱データの解析を行った。未だに界面活性剤膜の構造を調べている。今回のは、ラメラ構造で膜の厚みを変えたときの構造を静的、動的に見てみる、という話。論文の原稿を書きつつある。小角散乱データとスピンエコーデータをうまく組み合わせて説明する為のデータ解析を行った。結果は良好で、このデータで論文にしてもいいかな、という気になった。このまままとめて行く事にしようと決めた。

その他、KS君の試料周りの後片付けを少し手伝ったり、彼のデータについて少し議論した後、SKさんのところへデータを示しに行った。今回臨界現象を調べた結果で少しよく分からない振る舞いがあったので、それについて説明したが、やはり彼もそういう振る舞いは知らないと言う。我々なりの説明もあるにはあるのだが、もしかするとそれでうまく行くのかもしれない。データはデータなので、それを信じるとして、さて、これまでにそういう結果があるのかどうかを調べるというのは少し大変な事かもしれない。

polymer divisionのVTさんが今日が最後の勤務という事で送別会があったのだが、SKさんとの議論中だったため参加出来なかった。VTさんは、僕がこちらに来て初期の頃から付き合いのある人で、x線の施設からこちらの研究所に移ってきた方だ。というわけで、X線、中性子線共に素養のある人で話していて面白かった。丁度、北大から来ていたTT君が世話になっていたのがVTさんでその流れで一緒に実験する事にもなり、彼の勤勉な姿は刺激になったものだ。彼がいなくなるというのは寂しい限りであるが、今後、ますます発展される事を祈るばかりである。

2008年5月29日木曜日

解析

夕べの酒が悪かったらしく、今日は朝から体調が最悪だった。お昼まで自宅で休んで仕事に行った。

メールを開くと、MI教授から実験データについてのメールが来ていた。データについて自分の解析結果を再度確認したりして、夕方には返事を送った。暫くこの件で考えなければならなさそうである。

他にもKS君のデータ解析の続きをやり、AFさんにそのデータについて少し話をした。また、前のサイクルにやった実験などについてのレポート作成をAFさんと一緒に行ったりした。

夕方には、TKさんから電話がかかってきて、昨日送っておいたレポートについて少し話が出来た。余りおかしな事は書いていないと言う事だったので、それを共同研究者のKさんに送った。

オークリッジの研究所に入構するために受けておかなければならないweb baseのトレーニングがあるのだが、それのほんの一部をすませた。本番はまだこれからだ。

そして、KS君と一緒にPrime Ribを食べに、Golden Bullに出撃した。

実験データ解析

本日は快晴。最近夏になって、快晴の日が続く。雷雨の日々はいつ来るのだろうか。

さて、今日は朝からデータ解析三昧の一日だった。

まず、昨日の続きで、ストーニーブルックのTKさんと一緒にやってる実験の、スピンエコーデータを解析する。いくつか面白い事が分かった。それをレポートにまとめて夕方にはTKさんに送った。

TKさんのデータ解析が終了したら、KS君のスピンエコーデータの解析を行った。こちらもいくつか面白い事が分かった。明日、もう少し解析して、KS君と議論する事にしよう。ちなみに、KS君も独立に解析をしているのだが、こういう面白いデータに関しては複数の人間で独立に解析する方が、後の不確定性がなくなるという点において重要である。最近時々話題になる、ねつ造とかという問題に対処する為にも必要なのかな。

KS君の解析で、前のサイクルに実験したデータの解析がほぼ終了した。続いて、お茶代のYSさんから来ていたメールの対処の為、改めてMI教授の実験データを眺めた。特に問題となっている条件での解析結果を吟味して、YSさんにメールを書いた。

という訳で、今日は前のサイクルにやった実験のデータ解析(スピンエコー分)をだいたい終わらせた。まだ少しやらなければならない事があるが、マイナーな事だと思われる。

これらの合間にも、AFさんがやってきて、VGSさんらと一緒にやった実験の小角散乱データの解析についての質問があったり、DNさん(サイエンスグループのリーダー)がやってきて、いくつかこれまでにやった実験の結果についての質問に答えたりした。

夕方帰宅した後、KS君と自宅で飲みながらいろいろ話をした。その中で、面白かったと言うか自分で話題をふったのだが、natureに掲載されている論文について、その内容等について、批判とも自分たちの方針とも言える様な話をした。彼のデータは面白いので、今後いくつかnatureクラスの雑誌に載る事になるだろう。うらやましい限りである。とはいえ、自分としては、自分の知り得た正しい知識を論文として世に問うて行くだけの事である。

2008年5月27日火曜日

連休明けの一日

本日は曇り。蒸し暑い一日だった。

昨日までアメリカは三連休。月曜日のメモリアルデーを境に、例年春から夏に変わる。今年も、この三連休は快晴で日差しもきつくなり、夏を思わせる日々だった。その三連休、動物園、ピクニック、ボーリング、噴水プールなど家族サービスと、夜は近所の皆で飲み会と、大騒ぎの三連休だった。

さて、連休明けて、筋肉痛のだるい体で職場に顔を出し、今日は適当に切り上げようと思っていたのだが…

午前中、AFがやってくる。磁場テストの事、マシンタイムの事などいろいろと打ち合わせ、それぞれ必要な連絡や解析を行う。KS君がやってきて、スピンエコーデータの解析結果を見せてくれる。少しおかしな所があったので、いろいろ調べて行ったら、解析の間違いに気がついた。という事で彼は一日解析のやり直しとなった。磁場テストの解析は途中まで連休前に終わらせていたのだが、今日見てみると若干の間違いに気がつき、また一からやり直しとなった。隣の装置で磁場をかけ、それをキャンセルするコイルの電流を流してスピンエコーを測定した所、基本的には殆ど影響がなく、うちの装置は普通に実験出来る、という事がわかった。ただ、少しだけおかしな点があったので、それが何の影響か、という事を理解するのに、結構時間がかかり、夕方近くになってようやく終わった。

昼飯はNJ会のメンバーととった。10月に新しく留学される予定のHさんが打ち合わせにこられているので、顔合わせ等を兼ねた昼食会だった。結構盛り上がり大幅に予定昼食時間を超過してしまった。

午後は、解析の続きを行った。ストーニーブルックのTKさんから電話がかかり、先週の小角とスピンエコーの結果で議論したいと言われる。スピンエコーのデータはまだ解析していなかったので、あまり大した事が言えなかったが、小角のデータについて少し議論をした。ということもあり、磁場テストの解析を終えた夕方に、ざっとTKさんのスピンエコーデータの解析を行った。前回測定したのと似た様な相関関数が得られたので、実験はまず成功だったと思われる。後はプロファイルの解析だが、それを明日の仕事にまわして、今日の仕事を終了した。

KS君が野球を観に行きたがった(ボルチモアvsヤンキース)というか、元々行こうかという話をしていたのだが、そんな訳で今日は忙しくて行けなかった。KS君の滞在も土曜日まで。金曜日のナイターがボルチモアvsレッドソックスなので、このゲームを観に行く事を検討し始めた。

2008年5月25日日曜日

カブトガニ

5月20日の夜中に行った、カブトガニ見学ツアーの詳細をアップします。

Rockvilleを出発したのが午後6時30分頃で、大西洋を目指して車で走ります。I270→I495→US50→MD404→MD313→MD317→DE14→DE1→DE36と道を変えながら、Slaughter Beachを目指しました。地図でいうと以下の通り。



途中には、Chesapeak bayを横切る大きな橋、Bay Bridgeがあります。



片道およそ3時間、午後10時前には目的のSlaughter Beach付近にいました。この辺りは、海岸のリゾート地と言う感じです。ビーチの向かいには住宅が並び、道路とビーチが10mくらいしか離れていないのに、道路からは海岸が見えません。暫く道に迷って、通り過ぎたりしながら、なんとかビーチに到着。



カブトガニは、日本では天然記念物になっています。この生物はおよそ2億年の間、ほとんどその姿形を変えずに現在まで生存して来た生物だそうです。実は北米のこのあたりの海岸は沢山のカブトガニがやってくる事で有名だそうで、我々はそう言ういろんな情報を元に知り得たと言う事です。特に、参考にしているのが、こちらのブログこちらのブログなどです。特に、後者はカブトガニについての詳細についても調べてあって、参考になります。要するに、カブトガニは5月から6月の大潮の夜に産卵のために海岸線までやってくる、ということ。5月20日は満月で、午後11時頃が満潮でした。

Slaughtere beachでは、しかし、残念ながら生きたカブトガニをみる事ができず、死骸や割れた甲羅が散乱している状態で、しかもゴミが多い。どうも最近のstormで海岸線もやられてしまったらしく、状況は良くない。下の写真は息子たちが見つけたカブトガニの死骸です。こういうのが散らばっているだけで、生きたカブトガニの気配はありません。



この海岸で暫くうろうろ探しまわりましたが、どうもこの海岸にはいなさそう、ということで、別の海岸を目指すことにしました。それは、先に触れたブログなどで目撃情報が得られていたところです。



目指したのはPort Mahonで、赤線で示したルートで行きました。が、Port Mahonへの入り口を見つけることができず(実際には、Road Closedだったそうです)方針を変更。南下しつつ、そこらの海岸へアタックする、というものです。Bowers Beachに来た時です。ここの海岸にカブトガニがきていました。


何か見つけたよ、と言ってくるS君。


見つけたカブトガニを捕まえて喜ぶ長男。


波間に漂うカブトガニ。

今回は、そんなに大量ではなかったですが、確実にその存在を確認できて良かったです。子供たちも眠いはずだけど、かなりはしゃいでいました。S君は4年間カブトガニにさわる事を夢見ていたそうで、実験に来たアメリカで思いがけず夢を実現できたそうです。

大西洋まで往復6時間。運転手には少々つらいですが、海岸でカブトガニを発見した時には興奮します。子供たちにもナマの古代生物に身近に触れられる良い機会。ということで、カブトガニ見物はお勧めです。次回は6月18日が満月です。6月17日、18日の深夜が満潮のようです。新月でもみられるんじゃないかな、と思いますが、確かめてはいません。

2008年5月23日金曜日

次の半年のビームタイム 

今日は朝から晴れ。気持ちのよい一日だった。

スピンエコー装置の周辺装置からの影響を確認する実験は今朝も続いていた。今日は磁石を変えて磁場の影響をテストする。そこで、炉室で使っている磁場装置をガイドホールに持ってくる。人手がないので、僕も手伝う。何したら良いのかわからないし、「tfree=95」ってコマンド入力して!と頼まれるも、動かない。そしたら、「dfree=95」の聞き間違いらしく、またコマンド入力するも、動かない。仕方がないので、紙とペンを持って行って、コマンド書いてもらったら、「d3=95」だった。聞き間違いも甚だしい…そんな感じで、余り役に立たないけどなんとか手伝いも終了して、新しい磁石での影響を調べはじめた。

並行して、今日はビームタイム決定委員会の日なので、午後はそのために待機。呼ばれて部屋に行ってみると、前回いたメンバーと今回新しく来たメンバーといて、とりあえず挨拶を交わす。いくつかの課題についてコメントを求められ、それに答えた。それにしても、今回のマシンタイム、僕にとっては良い結果となったのだが、他の二人の装置担当者には厳しいものとなった。こうなったら、採択してもらった課題についてはしっかりと結果を出して論文にしなければ割にあわない、と言うことになってしまう。

それが終わった後は、実験データの解析を行った。

帰宅しようとしたところ、Dobrinが来ていたので、久しぶりに話をした。論文を投稿してくれと頼み、彼らは飲みに出かけて行った。今日は、次男がpre-schoolを卒業する日なので、飲みに行きたかったが帰宅した。そして、皆で食事をとっているところへ、Antonioから電話が。

「原子炉とまった」

一所懸命頑張って明日の朝までかけていた磁場テストのランは、途中で終了してしまった。今回のデータだけでうまく行っている事を確認できると良いのだけれど、それはどうだろうか。。。解析してみなければわからない。

それにしても、中性子散乱ではつきものの、原子炉トラブル。今回は冷却水かなんかのトラブルらしい。こういう細かなトラブルでもきちんと停止して大きな事故を未然に防ぐ様に出来ている原子炉の運転はすばらしいのだけど、実験中の身にとっては、いきなり中性子がなくなると困ってしまう。

2008年5月22日木曜日

磁場テスト

今日は晴れて気持ちのいい一日だった。

昨日から隣の装置がうちの装置に与える影響を調べる実験をはじめた。となりの装置に磁石をおいて、その磁石の磁場をキャンセルするコイルを置いて、スピンエコーの分解能を測定する、というもの。ところが、夜中の1時にスピンエコーがダウン。気がつかず朝まで放置。その後、条件を変更して明日の朝までの測定をかけることにした。

その後は、久々に自分のオフィスで落ち着いてパソコンに向かう。いくつかのペンディングにしていたメールの返事を書き、Physical Review E論文の図の修正をして再投稿(論文受理だが図の修正が必要だった)。その後、小角散乱セルを片付けに実験準備室にこもる。S君とカフェテリアで昼食をとった後、引き続き実験室で片付けをする。合間合間でオフィスに戻り、実験データの解析を並行して進める。実験の片付けも終わった午後4時過ぎ、Vijayが訪ねて来て、Antonioと一緒に、以前測定したスピンエコーデータについて議論した。それが終わって明日の磁石変更の打ち合わせを少しして、散髪のため職場を後にした。

自宅で夕食をとった後、明日のマシンタイム決定委員会に向けて申請書を再度読み直した。明日はマシンタイム決定の会議にオブザーバーとして出席する予定である。また、朝から磁石を変更して新しく測定をかけることになる。

ところで、先日測定した小角散乱データの解析結果は少し不思議な傾向を示している。高濃度では予想通りの振舞をするのだが、低濃度で少しおかしい。これでは論文に出来ないので、再度数時間のマシンタイムを依頼しよう。

2008年5月21日水曜日

論文受理、大西洋そして実験

昨日の事になる。昨日は、晴れ。今日は晴れ曇り。

朝職場でメールチェックをすると、Physical Review Eに投稿していた論文が受理された、との連絡が来ていた。この論文は、スピンエコー法を使った新しい解析法について議論したものだ。方法論のアイディアは確か2002年に得ていた物で、それを証明して論文にするまでにおよそ6年の歳月を要した、という事になる。時間はかかりすぎた感があるが、内容には満足している。去年の論文(小角散乱の新しい解析法)とこの論文は自分にとっては意味のある論文になるであろう。

まだ実験は続いていて、昨日は僕の小角実験を始める番だった。朝ZY君の実験終了後、試料をセットし夕方まで測定を続けた。試料をセットし終わった頃、古賀さんがやってきた。スピンエコーと小角の実験の打ち合わせをして、昼食。昼食後、夕方まで自分の測定を続けて、測定条件を変更10時間程度の測定をかけた。

ここからが本日のメインイベントで、「大西洋に本日産卵にやってくるカブトガニを見学すべし」というテーマのもと、家族と、日本から来ているS君で、デラウェア州のビーチまでドライブして行った。片道およそ3時間の道中である。カブトガニは、英語ではHorseshoe crubと言います。形が馬蹄に似ているからでしょうか。それが、5月頃の満月の満潮時に産卵の為に海岸に現れる、というのです。ここ北アメリカの大西洋岩は沢山のカブトガニがやって来る事で有名なのです。今回の計画は以前、このカブトガニを見に行った、というKさんの助言で成り立っています。Port Mahonという海岸か、Slaughter Beachという海岸が見所だ、という情報を仕入れ、満潮時刻の11時前には到着すべく、午後7時頃には高速道路の上に。3時間弱で現地(Slaughter Beach)に到着。でも、日本と違って、ビーチは見える訳ではなく、ビーチ手前にある沢山のリゾートホームの向こう側の海岸に行かなければなりません。それを知らない我々は、ひたすらドライブして海を探す訳ですが、見つからない。何度か道に迷ったあげく、どうにか海岸にたどり着きました。そこで見た物は、カブトガニの死骸、カブトガニの割れた甲羅、など。。。カブトガニがこの海岸に来るのか、それとも死んだ物が流されて来るのか定かではありません。生きたカブトガニは結局見つけられませんでした。そこで、以前の目撃情報のあるPort Mahonを目指して北上。満潮時刻頃にはその近くまでやってきました。ところが、その海岸へ行く道を見つける事が出来ません。そこで、方針を変更し、道路を南下しつつそれらしい海岸に立ち寄ってみる、という作戦に変更しました。3つ目の海岸です。Bower beach(だったかな?)に行って海岸線を見たときです。カブトガニが、生きたカブトガニがいました。子供達をすぐに呼びに行き、皆で観察しました。生きたカブトガニが産卵の為に海岸線にやってきて働いている姿を目の当たりにし、感激しました。長男はカブトガニを平気で捕まえて遊んでいました。他の子達はおそるおそるカブトガニに触れていた、あるいは眺めていた、という感じです。でも、往復6時間程度をかけてやってきたかいがあって、カブトガニを見る事が出来ました。写真は後日アップします。

帰り道、車の中では全員就寝。僕はというと眠い目をこすりつつ、ひたすら自宅を目指しました。途中2度程一瞬落ちましたが、なんとか無事帰宅出来てほっとしました。

そして、職場へ戻り、朝までの測定をかけて本日の業務が終了しました。最終的に帰宅したのは午前4時を回っていました。そして、朝9時には職場へ復帰して次の測定準備をした訳です。

その後も、小角散乱実験、スピンエコーでの磁場実験準備、開始、と丸一日働きました。眠かった。

そして、受理された論文について図の修正を依頼されているのだけれど、未だに一つも修正出来ていないというわけです。明日には修正出来るといいな、と心から思っています。

6年越しの論文受理、カブトガニとの遭遇、実験の無事の終了と、昨日と今日は充実した日となりました。

2008年5月19日月曜日

小角実験終了そして開始

本日は晴れ。でも、気温が低かった。

今朝でS君の小角実験が終了。結局3日間で、ファイル数が500くらいになったらしい。まぁ、良く録ったもんだ。解析がまた大変そう。それにしても楽しい実験だった。

そして、圧力装置を片付けつつ、次の測定、ZY君の脂質膜系の設定をしてもらう。実験担当者もSteveからPaulに交代。Y君の実験はマイルドな条件なので今日は休める。

午前中は、圧力容器の片付け、Y君の実験計画の打ち合わせと立ち上げ、スピンエコーの様子チェック、ACNSから帰ってきたAntonioらと話をしてたらあっという間に終わった。昼食後、徹夜明けのS君は帰宅(動物園に行くとか言っていたが、本当に行ったのだろうか…)、僕は明日の小角実験用に試料調整をした。結局試料調整が終了したのが4時頃で、Y君の実験の様子を見に行った。すると、やはりACNSから帰ってきたDanがやってきて、いろいろ喋った。面白かったのは、中性子散乱やってる研究者で、ウェイトリフティングのオリンピック候補者がいるとかで、ACNS終了を待たずに、その予選会に出かけて行った人がいるらしい。いろんな事やってる人がいるもんだと、感心した。そんなこんなであっという間に時間が過ぎて、自分の部屋に戻ったら6時頃だった。ようやくメールチェックをしたのだが、眠くて内容がよく分からない。返事を書くのを諦めて、帰宅する事にした。

明日は自分の実験ができるらしい。Y君にマシンタイムを分けてもらうのだ。論文用に必要なデータ録り、ということで、気合いを入れて試料調整した。いい結果が出ます様に。

ところで、先日購入したTennessee産のウィスキーがなくなった。結局、9日間でなくなった事になる。うーん。意外に早くなくなったなぁ…

実験→Air show→飲み→実験…ん?朝?

曇り→雨→晴れ、とまたしても変わりやすい天気。

朝、小角散乱実験の試料交換に行く。9時頃職場を後にし、IさんとFさんと合流し、Air showを見に行く。このAir showについては、うんちくもいろいろあるのだが、今日は力つきそうなのでまた後日。

いろんな飛行機の曲芸飛行を見るはずが、現地についたら雨。しかも、寒い。赤ん坊も一緒に来ているし、皆が風邪をひいてもいけないので、後ろ髪を引かれつつ現地を後にする。帰路、なんだか晴れてくる。うーん。もう少し粘れば見れたのかも?その後、我が家にて昼食をとりつつ一杯飲む。語る。

午後8時頃、職場へ復帰。実験の経過をS君に聞く。今日の実験もうまく行ったそうだ。スピンエコー実験も彼の分は今日で終了し、今度は、古賀さんと一緒にやってる系の試料を測定にかけた。

小角散乱実験は、S君は明日の朝で終了。なので、最後にもう一サンプル、と思っていたのだが、試料のセットに手間取り、気がつけば4時。もうすぐ朝じゃんか。長い一日だった。

明日は、S君の小角終了後、ZY君の小角実験開始。というわけで、いつも通り、9時には職場にいなければ。さらに、スピンエコーは引き続き測定中、ということで、まだまだ一息つけません。眠い。

2008年5月18日日曜日

小角散乱実験二日目

本日の天候は、午前中から夕方まで晴れで、夜少し雨が降った。

小角散乱実験の二日目なので、土曜日だが朝から職場へ。夕べから臨界現象の測定をしているのだが、なかなか興味深い結果が得られている。実は今を去る事十数年前、臨界現象について研究した事がある。というか、それが僕がこの世界に入った最初のテーマである。学生だったからか、不勉強だったからか、当時は分かった様でよく分からない事も多かった臨界現象。今回、改めて見てみると、臨界現象は数ある物理現象の中でも美しい振る舞いをするものの代表格だろう。その臨界現象について、今までの僕の認識とは少し違う認識を持つ事が出来そうな結果で、実は結構興奮している。詳細は改めて解析が必要であろうが、S君の系はいろいろと面白いことが多い。

と言いつつ、実は6-7年前に今と同じ系を測定した事がある。その時はこの面白さに全く気がつかなかった。そのとき測定したデータは結局お蔵入りしてしまった。そして、今回実験して分かった事は、当時やった実験は、全く考えが浅くて、面白い所から離れて行く方向にしか実験していなかった事が分かった。そのとき少し違う事を考えていたら、もしかしたらその時にこの面白さに気がついたのかもしれない。でも、月日が経って、その同じ系をS君がアメリカまで持ってきてくれて、一緒に実験出来ている事に不思議さと面白さを感じている。

ところで、スピンエコーの実験も実は継続中である。そちらの方は、温度変化で長時間測定をかけていて、着々とデータが溜まっている。今日の夜には、少し条件を変えての測定を開始した。明日の夜には終了する。そしてその後は、別の試料を測定開始する予定である。

それにしても、今週は実験三昧であった。来週もしばらく続く。

最後に、今日の帰宅は午前1時30分頃だったのだが、帰る道々一つの不思議があった。バス停で、バスを待っているらしい男性が立っていた。こんな時間にバスがあるとはとても思えないのだが、彼はいったい何を待っていたのだろうか?

2008年5月17日土曜日

小角散乱実験開始

今日は曇り時々雨、時々晴れ

さて、今日からS君の小角散乱実験でした。午前中は、圧力セルのセットアップからはじめたが、あっさりと立ち上がり、測定開始となった。少し遅めの昼食(今日は、ベトナムのフォー)をとり、午後からも測定を続ける。加圧下での温度誘起臨界現象の実験からはじめた。夕方には、スピンエコー装置の実験条件を変更し、夜、小角散乱の実験条件を変更してどちらもover night runとなったところで帰宅した。

アメリカ中性子学会に参加していた連中が段々帰ってきた。ZY君も帰って来た。来週の月曜日から彼の小角散乱実験が始まるので、その試料準備の相談と、学会でのやり取りなどを報告にきてくれた。彼にとっては有意義な議論が出来た会議だったようである。

昨日からの風邪がどんどん悪くなっている。やだやだ。

ところでベトナムのフォーについて少し。
米粉から作った麺をベトナム風のスープと一緒に食べる。スープは脂っこくなく後味がすっきりしているが、比較的味はしっかりついている。だしもきいている。私が普段好んで食べるのは、牛肉のいろんな部位が少しずつトッピングされたもの。名前はよくわかんないけど、「全部入り」みたいな感じで注文する。一緒に、もやし、パクチー、唐辛子とライムがついてくる。これらを適当に丼の中に入れて食す。辛みを付けつつも、そこそこ上品で美味しい。最初パクチーの匂いが気になっていたが、今では割と病み付きである。美味しいラーメンに簡単には巡り会えないアメリカではかなり重要な麺食である。

2008年5月15日木曜日

打ち合わせいろいろ

今日も晴れだったが、時々曇り。ガイドホールの中が寒くて風邪ひきそうだ。

午前中は実験状況のチェックと解析、及び数件の打ち合わせを行う。

午後は試料交換を行い、今後の実験方針などをデータを見ながら相談した。その他、Kenと装置の打ち合わせ、Steveと明日からの実験の打ち合わせなど、少しずつだが数件の打ち合わせをした。段々打ち合わせる事が増えて来た。

明日からはスピンエコーと小角の同時実験になる。うまくこなせるよう今日はしっかり休養をとっておこう。

2008年5月14日水曜日

引き続き実験中

本日も晴れ。二日続けて気持ちのいい一日だった。

昨夜1時か2時頃、電源トラブルで装置が停止した。すぐ復旧させに職場へ行き、1時間程で復旧できた。朝、家を出ようとしたら、またポケベルが鳴った。装置が停止したらしい。やはり電源トラブルだった。つい2日前までは調子が良かったのに、今日は良くトラブルが発生する。丁度、試料を交換して分解能を測定しようと思っていたので、標準試料に変更。S君の試料がなんだか変だった。何故かはわからない。その後、小角散乱用の圧力セルの組み立てをS君と一緒に行う。Steveも途中から来てくれて、圧力テストの様子を見て行った。セルの組み立ても、圧力テストも順調に終了。最高圧力200MPaまでテストした。金曜日からの実験が楽しみである。

午後は、S君のスピンエコーデータの解析。この試料、強度が強い上に、スピンエコーの時間領域でちょうど良く緩和する。ものすごく奇麗なデータが取れている。結果も面白い。

帰宅後は、妻が教会の英語教室へ行く日なので、子供たちといろいろしゃべった。食事後、油断したら寝ていた。焦って彼らを風呂にいれ、寝させた。昨日長男の下前歯三本を歯医者で抜いたところが、今日は随分奇麗になっていた。乳歯が永久歯に生え変わるから抜いたのだ。永久歯が出て来てるのに乳歯が勝手に抜けなかったのだ。昨日は歯磨きするのも恐々だったが、今日は随分ましだった。

2008年5月13日火曜日

やってしまった

本日は朝から快晴。久しぶりに晴れて気持ちがよかった。

午前中はS君のスピンエコー実験の立ち上げ。まず、高温から測定開始、ということで分解能を測定しながら温度を上げておきました。試料をセットして強度チェック。その後再度分解能の続きを測定しようと思っていたのだが、若干問題があって、そのまま試料の測定を続ける事になった。結局分解能測定する前に試料の測定をしているので、少し嫌な感じ。明日には温度が下がるので、温度が下がったら一旦試料を外して分解能測定をする事にした。

午後、小角散乱実験の準備で、圧力セルの使い方をS君に教えていた。少し違和感があるな、と思いつつ、ねじを締めて行った所…窓を割ってしまった。圧力かけてもないのに、窓を割ってしまった。こんな事は過去になかったなぁ、と思いつつ、原因も判明。単純に僕のケアレスミスでした。情けない。でも、まぁ、これでS君も慎重に圧力実験してくれる様になるでしょう、と思いますが、まぁ、ショックでした。

そういえば、お茶大のSさんが帰国されたと連絡があった。データと装置を送らなくては。

2008年5月12日月曜日

実験準備など

今日は一日雨だった。

午前中、日本から来ているKS君と実験の打ち合わせ。今回は、明日からのスピンエコー実験と金曜日からの小角散乱実験の二本立てなので、それぞれ狙いをはっきりさせておく必要がある。小角散乱については、日本での打ち合わせも比較的良く出来ていて、狙い、計画ともに比較的すんなりいった。スピンエコーについては日数も短いので、テスト的に一番見たいところを見てみる、と言う事でまとまった。

昼食をカフェテリアでとった後、KS君は試料調整。僕は自分の部屋に戻った。

同室のJSGがフランスから帰って来て職場に顔を出していた。彼はグルノーブルにある研究所での中性子散乱実験に行っていたのだ。実験は余り芳しい結果ではなかったそうだが、2Tの磁場中でのスピンエコーを測定しているらしい。それがうまくいっている、と言うので大変興味深い話だった。その後、今後のマシンタイムの割り振りの事なども話をして、彼は時差ぼけもあるのだろう、割と早めに帰路についた。

来月のオークリッジにある研究所での中性子散乱実験について、user officeから手続きする様にとの連絡が来たので、早速必要情報を入力、送信して手続きを済ませた。

2008年5月11日日曜日

US Army Ordnance Museum

私の通う某研究所には所属する日本人有志による日本人会(以後NJ会)があります。今日は、NJ会のメンバーでメリーランド州ボルチモアから10-20マイル程北にあるUS Armyの基地に行ってきました。ここには、野ざらしにされた戦車がおかれ、無料の博物館として一般人に開放されています。

我が家のあるRockville市から高速道路を使って1時間強で目的地に到着しました。基地ですので、入り口で入場許可を得ます。運転免許証orパスポートを提示し、また、車の登録証(日本で言う車検証のようなもの)を提示すると、下の写真のような証書が貰えます。



そして、基地の中を車で走る事5分くらいで、目的の戦車野ざらし博物館に到着しました。



先ずは、上の写真の博物館の中へ。中には、機関銃だの拳銃だのと言った武器が展示されていました。世界中のいろんなのが飾ってあって、中には日本の機関銃(第二次大戦頃のもの)もありました。外のベンチで昼食後、戦車を見て回りました。



丁度、上の写真の様に、芝生の上に、戦車が展示されています。全部で、50台以上は展示されていると思います。結構広いです。



上の写真は、左から、NJ会Oさん、Kさん(Hさんのおくさん)、Hさん、我が次男です。右側に、戦車が並んでるのが良く見えると思います。



最後のこの写真は、ちょびを我が長男が撮影してくれたものです。少し、構図が悪いですが、まぁ、上手に撮ってくれました。

この博物館ですが、外の戦車を見るには、小さい子供がいても、まぁ良いですが、博物館の中の機関銃などを見せるのは少し抵抗感がありました。ここはアメリカで銃に触れる(見たり聞いたり)機会は日本に居るより豊富です。そう言う意味では、しっかりこういう武器の怖さを知っておいてほしいと思いますが、でも、余り小さい時から見せるのはどうなんだろ?という気もします。外の戦車は、本来、怖いものですが、こういう風に展示してあると日本で言うSLなどの古いのが展示してあるのと同じ感覚になりました。そんな中で遊んでる子供たちを見てるのは楽しくもあり、きちんと戦争の怖さを教える必要性を感じたり、いろいろ考えました。男の子は気に入るスポットだと思います。家の娘は、少なくとも博物館の建物の中で銃を見ている間はおびえてる感じがしましたので、女の子は余り好まないのかな、と思いました。

2008年5月10日土曜日

自転車を探せ

日本から、学生のKS君が実験のために滞在中である。今回彼はExtended Stay America in Gaithersburgから某研究所まで自転車で通うつもりできた。僕は自転車を持っていないので、彼は購入すると言う。昨日の夕方から研究所の近所のいくつかのお店を探しまわる。

Lake Forest Mall
ここには自転車売っていない。Searsにそれらしきものがあるようだったが、店員にないと言われてしまった。

Sports Authority
Lake Forest Mallの近くにある。自転車はあるのだが、マウンテンバイクが主で、値段も$200から$300くらいで、結構高級マウンテンバイクが並んでいる。

Costco
ここは会員制のお店で、比較的良い品を安く売っているお店。で、ここにあった自転車はマウンテンバイクでお値段が$250くらい。残念ながら自転車は予算オーバーだったので、子供たちの勉強用にホワイトボード($23)を購入。

Target
ここは比較的リーズナブルな価格で雑貨を売っているお店である。ここには良い自転車があった。値札を見ると、$99.99。これならいい。が、for womenだった…その近くに、for menを発見。値段は$199.99。そこで店員に問い合わせると…for womenの自転車も、実は$199.99だった。残念。予算オーバー。でも、この自転車は良さそうだった。

Toyzarus
言わずと知れたおもちゃ屋さん。ここにも自転車がおいてある。マウンテンバイクで、$90くらいから。Targetで見た$199.99にかなり惹かれているので、どれもちゃちく見えて仕方がない。

と、ここで思わぬ情報が。ご近所の友人で、自転車を持っているけど、ベランダで眠っているのがあるらしい。早速その家に電話して、借りる交渉。快諾してくれた。長男を日本語補習校に迎えに行ったその足で、お宅訪問。自転車を見ると、なんとそれは、Targetで見たその自転車の、多分型の古いやつだ。これは良い巡り会い。その自転車に乗って、夕食後彼はホテル迄帰って行った。どのくらいかかるんだろ。。。

写真を貼付けてみよう


さて、せっかく立ち上がったブログですので、今回はもう少し建設的に行きたいと思います。

今回のテーマは写真がどういう風に張り付くか、です。

写真は、本日購入したお酒でいきましょう。大体、ビールが友達なのですが、なんだか沢山飲んでしまいます。そこで、ウィスキーにしたら酒量が減るか、経済的にはどうか、という実験のため、今日はこっちを購入したと言うわけ。ビールの価格は、安いので(バドワイザーとか)およそ350ml缶が30本で$22くらい。アルコール度数は、まぁ、4%と仮定しましょう。アルコール420ml程度に対して、$22払ってる計算になります。一方の、このDickelというTennessee産のWhiskyは750mlで$18くらい。アルコール度数が45%ですから、アルコール340mlに対して$18払ってる、と言う計算になります。アルコール単価ではどっちも同じくらいでした。さてどちらがより長持ちして、家庭の経済的にお得でしょうか?というわけです。

さてさて、写真を記事の右側に貼付けることにしました。画像のサイズは100KBくらいです。いかがでしょうか?うまく見えるでしょうか。因に、写真はフラッシュ無しで夜間に部屋の中で撮影。手ぶれしてますね。でも、まぁ簡単に写真も張り込める、と言う事がわかりました。凄く簡単なんですね。

ところで、Tennessee産を選んだ理由は、決して来月Tennesseeに出張するからではありません。

ブログを復活することにしました

そう言えば、FC2にブログがあったっけ?あれ?パスワードは何だっけ?てか、そもそもアカウントは何だっけ???

というわけで、申し訳ないですが、新しくブログサイトを立ち上げることにしました。最近、自分のホームページをいじっていて(公開されてませんが…)日記を更新していたのです。でも、公開されていないホームページに日記を書いて、どないやねん?と言うわけです。FC2でブログを立ち上げたとき(あれは、もう3年程も前でしょうか?)まだまだブログの立ち上げは面倒くさかった記憶があります。ところが今回はどうでしょう!なんとあっという間にブログページを立ち上げる事ができました。世の中の進歩と言うものは、全く凄い勢いですね。

兎に角、出来るだけ更新するようにいたしますので、どうぞよろしく。

因に、私は某研究所に所属しているのですが、その部分は匿名にいたします。勿論知ってる人は知ってるので、あまり気にしても仕方ない事なんだとは思うけど。