2008年6月30日月曜日

実験終了

一週間続いたスピンエコー実験と3日間の小角散乱実験が終わった。

午前中は実験の片付けで終了。なんとか、TKさんが出かける14時前には終了することができた。今日は昼食抜きだった。その後、少しだけデータについて議論して、TKさんは帰路に。

夕方までデータ解析を続けて、早めに帰宅した。今週の金曜日から日本出張なので、その前に必要なものの購入をせねば、というわけである。

実験が終了して、日本行くモードに入った。ということで、大ボスDNと、小ボスJCに金曜から日本に行く事を告げておいた。日本行きモードに入るとやはり気分が浮かれる。

また、東大のHEさんと意見の一致を見たので、それについても気分がよい。今後お互いに切磋琢磨できると良い。

2008年6月29日日曜日

データ解析

土曜日はゴルフ→実験→飲みだった。ゴルフは疲れたが面白かった。

日曜日。

実験データの解析をする。スピンエコーは昨夜トラブルがあったらしく、途中で測定が停まっていた。通常は、ポケベルに連絡が来るのだが、昨夜は残念ながら連絡が来なかった。御陰で朝まで中性子を無駄にしてしまった。小角散乱は順調に進んでいる。データであるが、小角散乱は絶対値解析が少し変だ、ということで、たまたま出勤していたBHさんに尋ねてみた。結局、彼にも原因はよくわからないようである。明日SKに聞いてみよう。ともかく、小角データとスピンエコーデータを解析し、つきあわせて考えてみた。当初漠然としていた説明のアイディアであったが、両方のデータを説明する様にくみ上げて行くと、定性的には良い説明を与えている様に思える。今後もう少し定量的な解析を行えば、より詳しくわかってくるのではないかと思われる。今回の実験も総じて成功と言えそうである。良かった。

夕食は、TKさんとMKさんと一緒に韓国料理だった。

2008年6月27日金曜日

SANS実験開始

今日は夕方雷雨が降った。激しい雨だった。およそ10分程ものすごく激しく降ったが、後は晴れだった。日中はとても暑いので、車の窓を少しだけあけておいたのが災いして、その10分の雨で運転席のシートがびしょ濡れになった。帰りの道中お尻が気持ち悪くて仕方なかった。

朝一番で、共同研究者に少し嫌なメールを送った。共同研究とは難しいものだ。特に、離れた場所にいると、他のメンバーが考えている事をリアルタイムに知ることができず、後手に回ってしまう事が多い。こちらの気持ちをきちんと伝える事が如何に大切か、と言う事を改めて知った。また、共同研究者への配慮が如何に大切であるか、と言う事も身を以て知った。

今日からTKさんと一緒に小角散乱実験である。11時頃から実験を開始し、基礎データ測定をすませて、全体の実験計画を練り、三日間の測定スケジュールが決まった。基本的には温度変化による構造変化の様子を調べる実験で、順調に進めば後は余り手がかからないはずである。時々解析と条件変更を行うだけだ。スピンエコーの実験も日曜日までは継続で進むはずなので、明日は少しゆっくりできるであろう。

測定データであるが、スピンエコーのデータは議論の価値がありそうなものになって来ている。小角散乱のデータとつきあわせてうまく説明できると良いのだが。

2008年6月26日木曜日

NSE実験とSANS実験準備

午前中はしのぎやすい天候だったが、午後からはものすごく暑かった。夕方今年初めて蝉の鳴き声を聞いた。

午前中はスピンエコーの試料交換をして、その後データ解析を行った。昨日まで測定していた系は比較的速いダイナミクスがみられ、しかも緩和モードが二つあるようなのだが、今日測った試料はほとんど緩和していない。つまりとても遅いダイナミクスを示している。これはある意味残念な結果だが、考えてみると実は面白い結果なのかもしれない。よく考えてみよう。測定の結果があまりに緩和していないので、温度を上げてもう一点測定することにした。明日の朝、試料交換である。

このほか、午前中は、久しぶりにZY君と議論した。インディアナのDBと話をして来た彼は、少し元気になった様に見えた。以前の論文原稿について少し進展がある、ということなので、明日の議論がまた楽しみである。新しい論文原稿についてはコメントを伝えて、今後するべき実験などについて話し合った。

午後は自分の研究テーマのことについて少し考えながら、プログラム作りをした。今日完成させたかったが、うまく計算できていないようだ。どこが間違ってるかゆっくり考えてみよう。

その後夕方から、明日からの小角散乱実験の準備を行う。今スピンエコーで測定している試料の小角散乱を測定する予定である。これら一連の測定ができれば、論文としてまとめる事が出来るだけのデータが集まるかもしれない。ダイナミクスを理解する上でも小角のデータはどうしてもみたいので、明日からの実験も楽しみである。

引き続き実験中

晴れ。

朝から試料交換をする。今朝までで、一つの試料の温度変化とバックグラウンドの測定を終了した。次に、異なる種類の試料の測定をかけることにした。この試料は、高価な重水素化物をふんだんに使ったもので、良い結果を期待している。予定通り、みたいものからの散乱シグナルは得られたので、後はこの系のダイナミクスが欲しいところに入っていれば当たりだ。予想では入っているのだが、果たしてどうか。

試料交換後に、メールチェックをしたところ、東大のKM君からメールがあり、スライドリングゲルのスピンエコー測定結果についての報告があった。また、その結果を論文化する、と言う事での相談でもあった。内容的には大変すばらしいのであるが、少し吟味したい事があったので、今日は結局返事が書けなかった。それにしても、彼の結果を論文にする前にその前の実験を論文にせねばならず、暫くペンディングにしていた課題について考え直すことにした。午後に入ってから、計算の間違いに気づき修正したところ、そこそこリーズナブルな結果になった。最近計算間違いが少し気になる。もっとキチンと吟味せねば。懸案事項が解決したので、後はその結果についても論文としてきちんとまとめるだけである。個々暫くラメラ構造の件で論文を書いていたが、そっちをペンディングにして、ゲルの論文を仕上げる事に専念する事とした。

夕方に、TKさんと少しキャッチボールをして、夕食は北京ダックを今週帰国されるTさん一家と食べた。今度こそこれがお別れの食事となった。その後、職場に戻って論文の構想を練り直していたら、バージニアのMKさんがやって来て、2時間程しゃべった。彼女の悩みはいろいろ深い。そして、試料交換をして今日の仕事を終了とした。

2008年6月23日月曜日

スピンエコーの実験

今日は午前中快晴、夜少々雷雨。

今日からストーニーブルックのTKさんと一緒にスピンエコー実験です。午前中、試料の準備、装置の準備を行い、お昼前には測定を開始できました。今回の実験は、これまで二回程予備実験を行い、試料濃度を上げての実験です。課題もしっかり採択されており、落ち着いて良い実験をするのみです。実験は長時間測定で、一つの試料を1日から2日かけて温度変化を測定する、というもの。最初の試料のデータを見てみた限り、予想通りの緩和カーブが得られているようだし、データも奇麗に取れている。さい先よい滑り出しである。

また、今日から我々の研究所では中性子の夏の学校が行われている。この夏の学校は毎年行われ、一年おきに、小角反射率組とダイナミクス組がそれぞれ主催することになっている。今年は小角散乱、反射率計についての夏の学校で総勢37名が参加しているそうである。丁度TKさんの実験を立ち上げようとしていたところ、CBさんがやってきて、「スピンエコーの説明を5分でよろしく」と言って来た。英語で5分のスピーチをするのはまだしんどいのだが、スピンエコーの説明をするだけの事なので、まぁ、なんとかこなした。途中で、英語がグタグタになってしまったが、皆真剣に聞いてくれたし、質問もしてくれたのでよしとしよう。

午後からはその夏の学校の生徒さんの普段やっている研究に関するポスターセッションがあり、数人の研究についてポスター発表を聞きに行った。夏の学校で普段その生徒さんが行っている研究のポスター発表、というのはこれまで聞いた事のない試みであった。普通夏の学校の生徒さんは聞き役になる事が多いが、その初日に自分から説明する、という時間がある事は学校をこなれたものにするためにはとても良いものであると感じた。勿論その分中性子に関する講義もしくは実験に割く時間が減るわけだが、効率的に話が進むことや、小角などだけでなくそれ以外の中性子のスタッフと知り合いになれるなど、+に働く事が多いと思った。

昼はベトナム料理フォーを食べ、夜は韓国料理を食べて、実験のチェックを行った後に帰宅した。今日は有意義な一日だった。

2008年6月19日木曜日

満月の夜に遭いましょう


一日遅れです。

やってきました6月の満月。そう、6月18日は満月です。そして、デラウェア州の海岸では、午後10時に満潮を迎えます。カブトガニ再び!

朝からそわそわ。今週は特にする事もないので、いろいろ論文を漁って読んでいます。特にラメラ構造に関する論文をメインにしています。その他、麻酔剤の話など。



夕方帰宅した後、日本語学校で知り合った、Kさんたちとレッツゴーです。車七台で連なって行くんです。凄い。僕はBさんの車に乗せてもらって優雅なひととき。雨が降ったり、虹が出たり。そんな道中に撮影したのが上の写真。

途中でトイレ休憩を入れながら、目的地の海岸へ。今回は、前回にも行った、Port Mahonを起点にして、南へ下りつついろいろ海岸を探してみる、と言うことになっています。

Port Mahonは先月チャレンジした時は通行止めになっておりましたが、今回は大丈夫でした。兎に角進んで行くと、海岸線に到着したのですが、そこでみたものは…



夥しい数のカブトガニの死骸…生きたカブトガニを1,2匹見つけたものの、目にするものはほとんど死骸でした。海岸線が先月のストームのせいでしょうか、荒れており、beachと言うよりは、むき出しの岩がごろごろしていると言った感じでした。以前、この地を訪れた事の或るKさんが、昔の様子と全く違う、と絶句したのもわかります。人々が優雅に遊べるような海岸線ではもはやなくなっており、恐らく、産卵地を見つけようと必死で探したものの力つきてしまったものなのでしょう(想像)。とても長居できるような場所ではありませんでした。

そして、南下をはじめたのです。

先ず最初のPickering beachへ行ってみると、いました。前回とは異なり、この海岸で結構たくさんのカブトガニに遭遇しました。


このような集団が浜辺のあちらこちらに見えました。自然の神秘を感じつつ、暫くこの海岸でカブトガニを眺めることにしたのでした。



満月もとても奇麗に現れました。
#カメラがしょぼいので、夜間撮影するとノイズが多すぎて画像処理もうまく出来やしない。残念。

そして、暫く経ってよーく足下を見てみると…



カブトガニの卵発見!(カブトガニの体の横の石粒のようなのが卵です)
こうやって海岸にたくさんの卵を産み、太陽の光で温めてもらって、卵から孵ると言う、古から脈々と続く生命の営み。その一端に触れることができて、やはり感動せずにはいられません。よく見ると、卵の大きさはまちまちでした。これ、こうやって浜辺にむき出しなのが普通なのか、少し埋まっているのが普通なのかよくわからないけど、産卵のためにやって来たメスは若干砂を掘って卵を産んでいるようでした。まぁ、波に洗われてこのようになるわけで、恐らく外敵にやられてしまう卵もあると思われますが、このうちの1割くらいは海に帰って行くのでしょう。そしてこれからもこの営みは毎年続けられて行く事でしょう。

今回は、感慨深い観察日記となりました。
今回ご一緒した皆様、どうもありがとうございました。

2008年6月16日月曜日

ここ数日の出来事

いっぺんにアップロードします。すみません。

先ずは、オークリッジの出張の件。

木曜日。実験の合間に、Spalation Neutron Sourceの見学に行く。反射率計の担当者のJAさんが案内してくれた。このおじさん、とても面白い人で、話が上手。しかも、ご自分の装置ばかりでなく、そこに設置される全ての装置について詳しく説明してくれた。今回SNSにきたのは三回目なのだが、今回程印象的だった事はなかった。とても参考になったし、一度使ってみたい気になった。



出張は土曜日で終了。金曜日に測定を終えて車で空港まで行く。空港脇のHiltonに宿泊。プールで泳ぐつもりだったが、疲れ果ててそんな気にもならなかった。夕方、一回のラウンジで、今回一緒に実験したHSさん、KS君と飲む。その後、HSさんの持って来てくれた焼酎などを部屋で一緒に飲む。気がつけば明け方。皆朝早い飛行機で日本に向かって帰って行った。

僕はと言うと、8時頃起きたら二日酔い。まだ少々酒臭い中を帰宅の準備をして空港へ。空港内、飛行機内いずれもしっかり睡眠を取り、午後3時頃ボルチモア空港に到着した。KHさんに迎えに来てもらい、その足で、fairfaxのHマートへ彼を案内する。僕もついでに野菜やイカなどを購入。

夕方はTHさんの送別会を韓国料理やアリランで。THさんは、僕がここにきた時からのNJ会の会長さん。いろいろお世話になったし、いろいろアドバイスを貰ったし、この人がいるだけで心強かった。今後はオクラホマの大学で教鞭をとることになった。ご活躍をお祈りしています。

日曜日は、家の事をいろいろ。夕方、KHさんとIさんご一家でお好み焼きなどを食べた。その席で、Iさんご一家が9月中旬にご帰国になる事が判明。Iさんも僕たちがメリーランドにやって来て比較的早くからおつきあいさせてもらっていた。アメリカに4年半いた経験から我々にいろいろ教えてくれた。子供が同級生と言うこともあり、いろんなところにご一緒させてもらった。バーベキューなどを覚えたのも彼らと一緒にだった。こうして身近な人がどんどん去って行く。仕方ない事だが寂しい限りである。Iさんは日本の大学で教鞭をとる事が決まったそうだ。おめでたい話である。

月曜日。久しぶりに職場に復帰。今日は先ず、出張前に行方不明になってしまったバッジを再支給してもらう手続きから始まった。JSGとオークリッジのことについて話をした。その後、溜まってたメールチェック。それから、ZY君が論文の原稿を持って来たので、それを読む。まだ完全にデータが揃っているわけではないので、どこまで細かくチェックすれば良いか微妙だが、少ししっかり手入れをしてなるべく良いところに投稿できる様にしたいと思う。その後、AFと実験のことについて話をして、今日は早めに帰宅した。

と言う感じの数日である。家族がいない寂しさが募り始めたが、まぁ、一人の気楽さを楽しむ方向で。

2008年6月11日水曜日

ORNL実験つづき

二日目の朝、ガイドホールに行ってみると、装置がダウンしていた。夜中にあったThunder stormのせいらしい。午前中は装置の復旧の時間となった。測定できていたデータを解析してみたところ、欲しい最小q値まで届いていない事がわかったので、もっと長い波長に変更して測定することにした。このため、午後は基礎データとりで終わってしまった。夕方から本格的に測定を開始した。

三日目(水曜日)は順調に測定を続けている。夕方thunder stormがあったが、大した事もなく装置も全く影響を受けなかった。

ユーザー控え室であいてる場所を探していると、原研のSWさんとHさんがいた。彼らも実験のため日本からORNLに来ているのだ。久しぶりにお会いしたので、30分程雑談した。夕方には、バージニア大のMKさんにあった。いつもはメリーランドの某研究所で良く会うのだが、ORNLで会うのもまたおもしろい。彼らとは明日の夕食を一緒にする約束をして別れた。

オークリッジは暑い。と言う事でアメリカ人の様に沢山ソフトドリンクを飲んでしまう。食事も完全にアメリカンで、メキシコ料理やピザ、中華のケータリング、ステーキなどを食べることになる。ここは小さな町なので、アジア料理は中華料理くらいしかなく、もう少しバリエーションが欲しいところだ。ただ、比較的味には満足していて、田舎な割には食べ物に困っていない。研究所の中には、いろんな野生生物がいて、ドライブしていても少し楽しめる。鹿や七面鳥、鷲にアナグマ、猫や狸などを目撃した。自然が一杯の研究所だ。そうそう。夜には蛍もちらほら見える。

ORNL実験


今週はオークリッジで中性子小角散乱の実験中。日本からHSさんとKS君が来て一緒に実験している。そもそも、彼らがマシンタイムをもらい、僕はオークリッジの現状を見たいと言う気持ちも強かったので一緒に来させてもらった。オークリッジは出力の高い研究用原子炉を持ち、世界の中性子散乱のパイオニアの施設の一つである。最近、冷中性子源を設置しガイドホールを新設し、そこに2台の小角散乱装置を設置した。汎用のCG2-SANSと生物試料用のCG3-SANSである。今回はこのうちのCG2を使用している。



立ち上がって間もないため、普段僕がいるメリーランドの某施設と比較すると、全てをマニュアルで制御しなければならない、という制限があるのだが、線源強度や制御ソフトの実装具合から感じるに、数年後にはとても良い装置になっていると考えられる。そう言う意味での期待感を持つ事ができた。

オークリッジ研究所では最近、Spallation Neutron Source(SNS)も立ち上がり、アメリカにおける中性子研究の拠点としての役割が期待されているが、パルスと原子炉がお互いに協力しつつユーザー受け入れ態勢を確立しているところは感銘を受けた。日本ではなかなか難しそうな事である。

これはシステムの違いが一因としてある。日本では組織の間の壁を越える事が難しい事が良くある。しかしアメリカでは組織の間に壁を設ける事はあまりなく、特に利害が一致する場合にはあっという間に協力関係が出来上がる。組織の作り方にしても、先ずは有能な管理者を選定し、この管理者が全権を把握して事に当たる。大きなプロジェクトの場合はこの管理者が若い事が多い。SNSの場合は管理者に選定された時TMさんは36歳だったそうだ。そして、組織間の管理者同士がよく話し合いを行い、物事を決めて行く。そして研究者や技術者は、管理者サイドで決まった事を粛々と実行して行く。分業が明確なのである。この点がアメリカでの様々な物事がスムーズに進む事の一因だと考えている。

2008年6月8日日曜日

出張

今日は晴れ。だったけど…

朝起きて、残り物の処理とゴミ捨てをして、出張に出かける。

Hさんにボルチモア空港まで送ってもらう。昼食を一緒に食べて、飛行機に乗る。

ボルチモアからノースカロライナのCharlotteまで順調に飛ぶ。Chrlotteで乗り継ぎのために待っていると、、、

「クルーの到着が遅れていますので、ノックスビル行きの飛行機が遅れます」

と言うアナウンスが…結局40分くらいの遅れですんだのだが、ノックスビルで待っていてくれる共同研究者に悪いので連絡をして、テネシーへ向かう。無事に到着して、共同研究者らに会い、荷物も受け取って、オークリッジに到着した。途中で、豪雨が降り、運転していたHSさんは怖がっていた。本当に凄い豪雨だった。アメリカではこういう事がよくある。

ホテルに到着し、ホテル近所のレストランで食事をとってからホテルに戻り、HSさんの持って来てくれた焼酎を飲みながら、今まで話をしていた。って、朝4時じゃん…

寝ます。。。

2008年6月6日金曜日

出張準備

晴れ。

昨夜は家族が無事に日本に着いたかどうかが気になって、成田空港の到着便のステータスチェック並びに、広島空港の様子チェックを時々していたので寝不足。朝起きてすぐ実家に電話して家族が無事到着している事を聞いて一安心した。

今日は、昨夜チェックしたPhysical Review E論文のゲラの最終チェックを行い、HSさんからの連絡を待つことにした。しかし、丁度HSさんはアメリカへの飛行機の中、ということで心配した。お昼頃、トランジット先の空港から電話をくれた。夕方までには目的地に到着するので、夕方までは待ちますと伝えたのだが、結局その後時間切れで彼のコメントを貰わずにゲラの校正を送ってしまった。大きな間違いがありません様に。それにしても、これでこの論文も公の目に触れることになる。嬉しい。

昼食前にはZY君と新しい論文について少し議論した。これまで小分けにしてみていたデータを今日はまとめてみたのだが、まとめてみてみると、それなりにストーリー性のあるデータが取れている事がわかった。これは是非論文にまとめるべき、と言う事で、彼の背中をそっと押してあげた。ただ、まだ少し弱い部分があるので、その部分をどうするかちょっと考えてみることにした。僕がその部分を考えているうちに、彼は論文原稿を書き進め、さらにデータ解析や解釈などについていろいろ検討する事であろう。

その後、新しく書く論文の内容について吟味するため論文検索を行った。余り芳しい論文は引っかからなかった。一つ注目したのは2002年のMMさんが書いた論文だ。これはラメラ構造での運動の様子を調べた論文で、ユーリッヒ研究所のグループの仕事である。MMさんはその後アメリカに移り、今は職場の同僚である。彼女は現在中性子反射率計を使って実験をしている。ダイナミクスの研究からは離れているが、彼女のやった実験について聞き、自分のデータについてもしゃべり、そのネタに関する理論的な研究を知らないか、と質問してみた。答えはnoで、結局、このような理論はまだないであろう、と言う事でコンセンサスを得た。また僕の実験結果についても面白いと言ってくれたので良かった。

午後、Virginia U.のMKさんがきて、いろいろと話をした。彼女の悩みも深い。まぁ、それも仕方のないことだが、彼女の日本とのコネクションの深さ、というか、自分にはない情報があったりするのが少しうらやましい。まぁ、情報がありすぎるのも良くないので、あんまり深く考えないことにしよう。それにしても、いつも彼女からいろんな日本の情報が入って来て助かる面もある。彼女と話をしている最中にニューヨークのTKさんから電話が。今度の実験について少し打ち合わせをした。

その後、JSGさんに明日から行くORNLの様子について少し聞き、地図など必要な情報をプリントアウトして出張の準備を進めた。また、KS君に試料を持って行く様に頼まれているので、それの準備もした。無事に飛行機に乗れると良いのだが。たぶん、空港での扱いが悪いだろうから割れない様にちゃんとテゴしておこう。機内手荷物で持ち込めなくなったのが痛い。

夕方近くには、MBさんが部屋にきた。彼はアメリカでMIEZEを作っている人だ。J-PARCの話も出て、さらに、京大のMHさんの名前も出て来て楽しかった。

サイエンスグループのボスのDNさんに出張に行く事を伝え、家族が無事日本に着いた事も伝えた。喜んでいた。ダイナミクスチームのボスのJCさんには昨日行く事を伝えてあるので大丈夫。ということで、本日の業務終了で、AFさんと一緒に帰路についた。

それにしてもこうしてみてみると、あんまり大して働いた気がしていなかったが、いろいろと充実した一日だった。

2008年6月5日木曜日

トルネード

6月4日はトルネードが来た。3時頃から急に天気が怪しくなり、気がつけば土砂降りの雨。1分程で川のような流れが出現した。その後停電。。。電気の復帰は午後10時過ぎてからだった。その上、ネットワークもダウンしてしまい、復旧したのは翌5日の夕方だった。

午前中仕事をした後、午後は家族が帰国する準備のため帰宅。そんな中のトルネード騒ぎだった。丁度、HIさん宅で夕食をご一緒する予定だったので、雨が小降りになってから移動。停電の中皆で夕食を頂いた。お風呂まで入らせてもらってから帰宅。引き続き家族の旅行準備。

5日は快晴。

朝から家族を空港へ送って行った。帰宅後自宅で仕事をした。新しく書いている論文に関係する論文を数編読んだ。少し論文の構想が変わって来た。夕方ネットワークが開通したのでメールをみたら、先日Physical Review Eに受理された論文のゲラ刷りがきていた。早速読んで返事を書くことにしよう。

2008年6月3日火曜日

ORNLトレーニング

午前中は晴れていたのだが、夕方には一瞬豪雨が降った。そろそろサンダーが来る時期なのかな。

今日は朝から来週実験のために行くオークリッジの研究所での放射線トレーニングを受けた。先ずは、資料を見ながらお勉強をする。沢山の英語が書いてある資料を全部みていると結構時間がかかった。途中で、ZY君の小角散乱データ解析結果について議論したり、インディアナ大学のSESAMEの建設に携わっている人のセミナーがあったので、聞きに行ったりした。SESAMEはスピンエコーを使った小角散乱装置なのだが、今日話をした人は主に光学系の計算などを行った人らしく、SESAMEの原理やデータの細かいところは余りよくわからなかった。ただ、スピンエコーの知識などはあるので、全くわからないと言う事ではないのだが、細かいところで少し分かりにくい話だった。

昼食後、トレーニングの続きをやった。web上に問題があるのでそれに答えて正答率が80%を超えればオッケー、と言うものだ。二つの異なるトレーニングを受けたのだが、100点と96点だった。ということで、どっちもクリアできた。KEKのHSさんに少しプレッシャーを与えられていたので、無事通過できて良かった。

トレーニング終了後は、書きかけの論文原稿の修正を行ったり、明日から原子炉が起動するので、AFさんの実験の立ち上げを手伝ったりして帰宅した。

帰宅後は、もうすぐ日本に帰る息子達二人の散髪をした。

2008年6月2日月曜日

チームミーティング

今日も快晴。

週末Tさんご一家の送別会で飲み会、イチゴ狩り、夕食会と遊び回った。大変お世話になったお友達がご帰国されると言う事で、我が家ではみんな少しブルーだ。

さて、今日は午前中出張帰りのJSGとSNSでの実験の話を聞いたりしていた。中性子発生源などの話にもなって、J-PARCでも中性子が初めて観測されたらしい、ということなども宣伝しておいた。午前中の他の時間はMI教授のデータ解析、TKさんのデータ解析、KS君のデータ解析などを少しづつ進めた。昼食後は、1時間程のチームミーティングで、合計10人くらいが集まって、前のサイクルの実験の事や今後の予定の事などを話した。その後は、隣の装置に磁石を設置して中性子を使わずに磁場テストを行った。今日の目的は、隣の装置で磁石を傾けた時に、うちの装置が受ける影響を知る、と言う事であった。補正磁場コイルを利用して、傾き0の時はほとんど影響無しだが、2度程傾けると影響が見える、と言う事がわかった。ちょっとブルーだ。

磁場テスト終了後は、自室に戻り、ZY君と話し合い、TKさんと電話会談、AFさんとの議論などを行って、あっという間に一日が終了した。

帰宅後に、妻が日本への一時帰国のための荷造りをしていた。家族はもうすぐ日本へ一時帰国だ。暫く寂しくなる。