2008年10月8日水曜日

ノーベル化学賞

二日連続でノーベル賞のことについて触れるなんて、今まででは全くあり得なかったなぁ、と思いつつ。

今日は化学賞の発表で、見事、アメリカで長く研究を続けている下村さんが受賞されました。クラゲから蛍光物質を抽出して、蛍光タンパクを同定した、ということらしい。若い頃に頑張って85万匹のクラゲを捕まえて、蛍光物質を抽出したそうだ。

これって、何年かかったんだろう?とふと疑問に思った。今の時代、数年間をこのような事に没頭したとして、その研究を認めてくれる土壌があるだろうか?ということを考えた。とかく研究成果を求められる昨今。成果がなければ研究費ももらえる事もなく、周りからは成果を求められる。そんな逼迫した状況でそんな余裕のある行動なんてできっこないなぁ、と思えてならない。

日本を飛び出してアメリカで研究し、一度は助教授として日本に帰りながら「日本では好きな様に研究できないから」と言ってアメリカに戻ったそうだ。そして、今回の受賞。昨日の南部さんの言葉を聞いていたからでもないと思うが、日本の研究環境に比べるとアメリカの研究環境は、確かに何でも好きな様に出来る。

何故これほど違うのか?ノーベル賞とった人と比べちゃダメだけど、もしかして、僕ももし日本に帰ったとしたら、そう思ってしまうのだろうか?

日本の研究環境については、もう一回良く考え直した方が良さそうである。さもなくば、ますます「頭脳流出」が止まらないであろう。まして、海外から優秀な人材を日本に根付かせるなどと言う事は、かなり難しい事と心得るべきだと思う。

で、結局、海外から日本に来る人を優遇して、日本人を冷遇するという研究環境になって行く。

という、愚の骨頂だけは見たくない。

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