2009年6月26日金曜日

26Fr. 夏の学校最終日

今日が夏の学校の最終日。最終日には生徒がプレゼンテーションをする。というわけで、朝からその手伝いをする。我々の装置について話をしてくれるのは、二日目に来てくれたグループ。2時間ちょっとの間で15分発表ファイルを作って、午後からプレゼンをしてくれた。メンバー全員が持ち分を決めて、役割分担をしてきっちり話をしてくれた。よかった。それ以外のグループも全員発表をすませ、最後に、judgeが優秀発表者を発表した。

winner i---s, presenter for neutron spin echo!

とかなんとか。とにかく、優秀発表者として選ばれました。彼らが自分なりに理解した事をうまく発表に盛り込んで、厳しい質問にも耐えた結果です。僕らはすこしの手伝いをしただけですが、それでも、やはり嬉しかった。

また、全5グループのうち、3グループが何らかの形でスピンエコーについて触れてくれたのもよかった。

いろいろ個人的には反省点もある夏の学校でしたが、最後に、彼らがうまい事やってくれたのには大変救われた。次回はユーザーとしての彼らに会うのが楽しみである。

2009年6月25日木曜日

24We. 夏の学校三日目

さすがに、三日目ともなると少しは慣れるようで。でも、早くも最後のグループ。

午前中は二番目のグループにデータ解析の説明をAFがする。まぁ、ほぼ、AFさんがしゃべってるような感じですか。

午後、生徒のポスターセッション。彼らが普段やっている事をポスター発表し、それにコメントする、というもの。

そのご、三番目のグループに原理の説明をした。三回目だったので、かなりスムーズにしゃべれたと思う。時間的に、もう少し話したいけど話せない、と言う内容があり、装置の所で説明するのに少し情報不足か。もうちょっと考えて、次にこんな感じの事をする時にはうまくこなせる様にしたいものだ。

夕方はバンケット。Normandy Farmとか言うレストランでバフェ形式のディナー。$40、酒別、はちーと高いなぁ。ビールを片手に広場で話している時に、来年時間があれば、一ヶ月でもフランスにおいで、とBFさんが誘ってくれた。ILLで一ヶ月。それってとても勉強になりそう。行く方向で考えたい。

2009年6月23日火曜日

23Tu. 夏の学校二日目

今日は二日目。朝からAFがデータ解析について説明した。また、得られたデータを解析してマイクロエマルションの膜の弾性率を求めて、少し時間が余ったので、少しサイエンスの話をして終了した。

午後は新しいメンバーがやって来て再び原理の説明や装置の説明など、昨日と同じルーチンで説明を行った。少々スライドを修正していたので、かなりスムーズになったが、一点やや気になる箇所があったので、それをこれから修正して最終組に備えよう。BFさんは知識も経験も豊富なので、いろいろと説明をしてもらったが、僕も勉強になる事が多い。

夕方、AFさんとBFさんと一緒に夕食をとって帰って来た。

2009年6月22日月曜日

22Mo. 夏の学校初日

午前中は全体講演で、施設のdirectorのRDによるwelcome addressに始まり、サイエンスグループリーダーのDNの中性子を使ったサイエンスの話があり、基礎物理学の話があり、中性子の発生やダイナミクスについての話が続いた。その間、講演を聴いたり、試料調整をしたりして午後からの我々のセッションの準備をした。

午後になり、とうとうセッションが始まった。僕の予定していたスライドの2/3くらいでかなり時間をオーバーしたので、装置の説明を省いた。もう少しうまくやれたはずだ。(終了後スライドを少し調整した事は言うまでもない。)その後、ILLから講師として来ているBFに、マイクロエマルションの変形運動の話をしてもらった。その後装置に案内し、主にAFが説明をした。

全体的に生徒は興味を持って聞いており、やる気を感じる。なかなかうまく話が出来ないのが残念なのだが、2年前に比べればそれなりに貢献出来ているのかもしれない。明日からは一日中生徒の相手になる。もう少し余裕を持って接する様に気をつけよう。

さて、生徒の為に、試料の測定をかけに行って来よう。

2009年6月19日金曜日

19Fr. 夏の学校準備

今日も一日準備に追われた。他の事が何もできなかった。

スライドは夜になって、なんとか完成したような気がするが、さて、どうだろうか。全体ミーティングもあって、何となくそわそわして来た。AFさんと、実験の内容や解析の様子を打ち合わせして、なんとか準備ができたようだ。

夕方、彼と一緒に帰路についたが、そのときになってサンプルを準備していない事に気がついた。なんてこった。週末出かけて一緒に作ることにした。

帰宅後はまた準備。一回ずつ練習をしたらもう12時だ。明日は朝が早いのだが。。。

2009年6月18日木曜日

18Th. Safety Day

今日は研究所のsafety dayというイベントがあった。別に何をするわけでもないが、安全についていろいろ講義とかをしているのだ。で、一つは聞かなければならないらしい、と言うわけで午後、化学物質のラベリングなどについての講義を聴きに行った。が、あっという間に眠りに落ち、気がついたら、質疑応答時間だった。あらら。

さて、今日は、朝から夏の学校の準備。とにかく準備。サイエンスの一つのトピックスについては大体できた。もう一つのトピックスが間に合うかどうか。何なら、適当な事しゃべってお茶を濁そうかと…AFさんからの原理の説明についてのコメントは、「ちょっとやりすぎじゃないか」というものだった。がーん。折角一生懸命準備したのに。。。彼曰く、少しdetailに入りすぎていると。そうかなぁ。。。まぁ、考えよう。

MSさんのゲラ刷りに関しては、結局原稿がどこにあるかわからない。査読者はもう読んで次に回したと言う。事務のおばちゃんは、査読者の所にあると言う。で、いろいろ当たってみたが、結局今日はわからず仕舞だった。

論文に来たレフリーコメントを、DNさんに見せた。レフリーへの回答のアドバイスをくれて、最後に、「これはチャンスだ。これなら、70%チャンスで目的の雑誌に載るぞ」と。えー、それでも70%チャンスですか。でも、考えてみたら、70%チャンスって、大きいよ。大きくは、3つのコメントに回答するのだが、一つは余り問題なく大丈夫そうで、もう一つはちょっとややこしいのだが、なんとかなるかもしれない。最後の一つは正直に現在考えられる最大限の説明をしなければならないだろう。これが少し難しいか。でも、段々回答と改訂のメドが見えて来た。

SMCさんが、韓国の大物MWKさんを連れて来た。ちょっと顔を合わせて話をしたのだが、何しろ学校の準備があって、そっちが気になって仕方ないのでさっさと部屋に戻った。

2009年6月17日水曜日

17We. メモリーフルにつき大事な論文査読結果の受取が遅れる

昨日、先日投稿した論文の状況チェックをしたら、レフリーコメントを受け取って著者に送った、というステータスになっていた。が、メールを受け取った気配がなかった。今日にでも届くのだろうと思っていたのだが来ていない。論文などの連絡については、indiana大学のメールアドレスを使っているのだが、そのメールボックスのメモリーが一杯になっていたようで、5月の途中からそのアドレスに届いたメールが全てrejectされていたらしい。なんとも、情けない話である。恐らく、その中にその査読結果もあったのだろう。気がついたので、メールをたくさん削除して、エディターに連絡、午後になって、査読結果が届いた。この際、連絡先メールアドレスを変えることにしよう。

では、今日の出来事。

MSさんのゲラ校正。うちの研究所の校正はまだ上がらないので、引き続き待ってもらう様にお願いしているのだが、やはり、お怒りの様で、なんとか少しだけ猶予をお願いしている。気持ちはわかるし、僕の落ち度もあるので、ひたすらお願いするのみ。

夏の学校の発表準備。メールの問題や、論文の校正の問題などでなかなか集中できなかったのだが、原理の話のアニメーションをつけたりしてまた一歩完成に近づいた。夕方、AFさんにファイルを渡してチェックをお願いした。足りないものがあったらまずいから。その後、サイエンスの話を作り始めた。が、上記論文の査読結果がやって来て中断。

査読結果。二人のレフリーからコメントが届いた。一人は、100点満点の120点くらいの高評価で、無条件受理を選択してくれていた。もう一人は、70〜80点くらいの評価かな。突っ込みはなかなか厳しいもので、少し考えないとうまく答えられないかもしれないが、多分、誠意を持って答えれば通してくれるんじゃないか、と期待する。エディターは勿論中立なのだが、どちらかと言うと味方に回ってくれそうな雰囲気で、頑張ればこの雑誌に通してくれそうな気がする。答えを作るのはなかなか苦しいのだが、気持ち的にはかなり嬉しい。

夕方、SMCさんが訪ねて来て、勝田から羽田の移動方法について質問を受けた。Yahoo!の路線を調べていたら、新橋乗り換えで都営浅草線で羽田迄行ける、というルートを見つけた。知らなかった(忘れてた?)。でも、考えてみたら京急と都営浅草線は相互乗り入れしてるんでしたっけ?と思い、ルートを紹介。勿論、モノレール経由も教えておきました。

online published。夜メールチェックしてみたら、Physica Bに投稿していた論文がonlineで掲載された旨の連絡が来ていた。ゲラ校正してないよ!と思ったら、こちらもindianaのアドレスに連絡があった模様である。ただ、最終校正はまだできる、と言う事なので一安心した。この論文は、昨年Physical Review E誌に掲載されたスピンエコーデータの新しい解釈の方法論について、もう少しきちんと理論を適用してみましたよ、というもの。内容的にはPRE誌を超えるものではないが、この考えの妥当性をもう少しきちんと後押しできたのではないか、と思われる。マニアックな論文です。

online published 2。また、同一雑誌に同時に掲載予定の、KM君の論文もonlineで掲載された旨の連絡があった。こちらはきちんとゲラ校正もしてある。この論文は、slide-ring gelと呼ばれる高分子複合系で形成されるゲルの内部運動についてスピンエコーを使って調べた研究結果のうちの、初めて出版される論文になる。KM君がアメリカ迄やって来て一緒に測定したものである。その実験の前に別の似た系で実験をしているのだが、それについてはまだ出版迄たどり着かない。頑張らなくては。

2009年6月16日火曜日

16Tu. ゲラ刷りと安全検査

今朝メールを開くと、KM君のPhysica Bに投稿した論文のゲラ刷りが届いていた。目を通していたら、MSさんからJournal of Applied Crystallographyに最近受理された論文のゲラ刷りが届いたと連絡があった。KM君の論文に目を通し、MSさんの論文にも目を通したのだが、後者についてはまだ研究所の校正が済んでいないので、待って頂くようお願いした。

その後は、午後迄ひたすら夏の学校の発表準備。

午後から、施設内の実験室などの安全検査。僕がリーダーで全部で3人で部屋を見て回って、気がついた事などを報告する、というもの。僕たちが担当したのは化学実験室などで、見る場所が多かった。いくつか気がついた箇所があったので、その後まとめて、内覧した。

MRさんがJ-PARCの記念式典に出席するそうで、地図を持って、説明にきてくださった。御大なのだが、部屋迄訪ねて来てくださるとは、気さくな方だ。で、実は、その記念式典の話を知らなかったので、夜、大急ぎでweb検索してみたが、それらしい情報が引っかからない。J-PARCのホームページから入って行っても簡単に見つからなかった。大きな式典(参加者800名程度予想)らしいが、それの情報に簡単にアクセスできないとは不親切だと思うのだが。僕の探し方が悪いにしても、もう少しなんとかなりそうな気もする。

MRさんとひとしきり話した後は、韓国から実験にきてるSMCさんと話をした。僕の実験結果、彼の実験結果を紹介しあって、久しぶりに彼とゆっくり話が出来た。

と思ったら、もう夕方。AFさんといくつか打ち合わせをして、その後、発表準備に勤しむのであった。原理の方はあらかた出来たかと思うのだが、サイエンスの方がまだこれから。バックグラウンドのない人にもわかってもらうためには、それなりに準備をしなければならない。

2009年6月15日月曜日

15Mo. お久しぶりです

最近更新を怠っておりました。期待して覗いてくださっている皆様、ごめんなさい。

さて、ここのところはどうだったか、というと。

先週までに、ZY君、KM君、YSさん、KS君から続々と論文原稿が到着。合計7本あった。これらを次々と読んでコメントを出したり、データの確認をしたり、と言う日々。その間にも、TKさんが実験に来られたりした。今回のTKさんの実験に関しては僕が手伝う事はほとんどなかったのだが。で、全てにコメントを出せたかと言うと、そう言うわけにもいかず、残っているものもある。

また、その間に、MSさんとの共著の論文が受理された、と言う連絡があった。これは、小角散乱に現れる、非干渉性散乱を実験データから見積もる方法を示したもので、いろんな系に対してそこそこ良い見積りを与える。これなら、下手にバックグラウンドとなる溶媒の寄与を測定する必要もなく、ただ単に、透過率を精度良く測定すれば良いので、楽ちんになる。2005年に出版された我々の論文をより深く理解する事の出来た論文、と言う位置づけだろうか。

それらとは別に、来週一週間行われる、中性子夏の学校の準備。今回は、ダイナミクスについての夏の学校で、NSEもむろん使われる。というわけで、その説明準備をしているわけである。今年の僕の担当は、原理の説明(1時間)、サイエンスの話(30分)。それと、装置の説明、実験手順の説明などをする。実験は、3つのグループが実施しにくるので、これらは一グループ毎に一回ずつ行うことになる。後は、ツアーのガイドを一回行う。日本にいる頃、小角散乱の講義をしたことがあるが、今回は初のNSEの講義で、しかも原理の説明ということで、ほぼ一からスライドを作った。これまでに作ったもので使えそうなものも勿論織り交ぜてある。原理の方は、多分、後数枚作れば良いと思うのだが、サイエンスの方はこれから考えることになる。話そうと思う事は大体決まりつつあるのだが、うまく行くかどうか。

2009年6月4日木曜日

04Th. 申請書〆切日

今日が中性子の実験課題申請〆切日。

昨日KRさんと打ち合わせた件についてドラフトが出来て来ていた。また、KS君も実験したいという事で申請書が出て来ていた。また、TKさんとの実験についても申請書が。やっぱりいろいろあるもんだ。

午前中は、それらの申請書に目を通したり修正したりしていた。また、JCさんからちょっとした調べ物のお願いがあったりした。などなど、基本的にはデスクワークの一日。

午後には、KRさんがやって来て、タンパク質の運動について議論になった。彼は化学畑出身の様で、ことのほか細かい所迄気がついて仕方が無い。どんなタンパク質を測定すればいいのか、という事を随分前から考えて来た様で、最近になってようやくベストの物が見えて来たらしい。そういう意味では僕はいいタイミングで渡米して来た訳である。スピンエコーでどう言う物を観測するのか、という事で細かい所迄いろいろと突っ込まれる。応えに窮する場面も多いのだが、なんとか納得してもらえる回答をしているのも事実のようだ。結局、1-2時間僕の部屋で議論を交わしたが、最終的には、「有意義な議論だったな」と言いつつ帰って行った。こういう人とこういう議論が出来るのも研究者としてアメリカに渡って来たからで、また、信用してもらっているという事でもあろう。嬉しいやら、怖いやら。

スピンエコー装置はテスト実験をしているのだが、今日でその測定が終わった。この2日程は、かなり厳しい測定条件でテストを行っていたのだが、結果はどうやら今一のようだった。明日、もう少ししっかりと解析してみよう。

月曜日がICNSの論文提出の〆切なので、それについても考えているのだが、今ひとつうまい説明が書けずまだ完成しない。提出迄たどり着く事が出来るのだろうか。

2009年6月3日水曜日

03We. 気がつけば

気がつけば、6月。もうすぐ、今年も半分終わるんですねぇ。

ちょっと、ブログの更新をさぼっていました。この2週間ばかし、何をしていたか、と言うと、申請書書いたり、論文書いたり、発表準備したり、いろいろ。でも、どれも終わってなかったりして。

明日が中性子の実験の申請書の締め切り。僕の分はなんとか終わらせてさっき提出した。それ以外にも、今日になって4件程相談を受けて、対応していた。

この間いろいろあった気がするんだけど、あんまり思い出せないので、また明日からしっかり記録付けたいと思います。